【保存版】DIYでできる水道工事の範囲とは?水道法や注意点をプロがやさしく解説!

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こんにちは!

「土日すいどう?」のジョンです。

普段は水道屋として働いています。

このブログでは「水回りを快適に」をコンセプトに、情報をお届けしています。

今回は、DIYでできる水道工事の範囲について、水道法や実務の観点から詳しく解説いたします。

「自分で蛇口を交換したいけど、やって大丈夫?」

「水漏れを直したいけど、資格がないとダメなの?」

といった方は、この記事を読んでいただければやっていいのかの判断や注意点などがわかります。

よかったら最後までご覧ください。


そもそも水道工事には資格が必要?

まず前提として、水道工事は誰でも自由に行えるものではありません。

給水装置をいじる工事は、「指定給水装置工事事業者」にしか認められていないというのが基本的なルールです。

これは、水の安全や衛生を守るため、法律で厳しく定められているからです。

ただし、すべての工事が対象になるわけではなく、一部の「軽微な工事」に限り、資格がなくても行える例外があります。


水道法施行規則第13条(給水装置の軽微な変更)とは?|「軽微な変更」の範囲

水道工事をどこまで無資格でできるかを判断する基準となるのが、水道法施行規則第13条です。

この条文には、以下のように記されています。

(給水装置の軽微な変更)
第十三条 法第十六条の二第三項の国土交通省令で定める給水装置の軽微な変更は、単独水栓の取替え及び補修並びにこま、パッキン等給水装置の末端に設置される給水用具の部品の取替え(配管を伴わないものに限る。)とする。

また厚生労働省の通知では、以下の点が補足されています。

第二 給水装置の軽微な変更の範囲

一 法第一六条の二第三項に規定する「給水装置の軽微な変更」については、八年改正省令及び九年改正省令による改正後の水道法施行規則(以下「規則」という。)第一三条において、単独水栓の取替え及び補修並びにこま及びパッキン等末端に設置される給水用具の部品の取替えのうち、配管を伴わない給水装置工事であることを定めたこと。

二 なお、単独水栓とは、湯水を混合して吐水する機能を有しない手動により作動する給水栓をいい、電気等により作動する自動水栓を含まないものであること。

三 また、単独水栓の取替えとは、単独水栓から単独水栓への取替えをいうものであり、同型の単独水栓への取替えに限るものではないこと。

無資格でも可能な作業の具体例

では、実際にどのような作業が「軽微な変更」に該当するのでしょうか。

以下に代表的な例を挙げます。

  • 蛇口(単独水栓)の交換
  • シャワーヘッドの取り替え
  • パッキンの交換
  • 洗濯機や食洗機の給水ホースの取り付け・取り外し
  • トイレのタンク内部品(ボールタップ、フロート弁など)の交換

これらはすべて、給水管や水道本体に手を加えず、あくまで末端部品の交換・修理にとどまる作業です。

したがって、DIYで対応可能です


無資格ではNGな水道工事とは?

逆に、無資格で行ってしまうと水道法違反になる工事もあります。

以下のような作業は、いずれも指定給水装置工事事業者でなければ施工できません。

  • 混合水栓(台所・浴室・洗面など)の交換
  • 給水管の延長・接続・交換

これらの作業は、給水装置の構造や材質に直接関わるため、専門の知識・技術が求められる工事です。

無資格でこれらを行うと「違法工事」となり、罰則の対象になります。


施工時の注意点|軽微な作業でも油断は禁物

「軽微な工事だから大丈夫」と思っていても、油断は禁物です。

作業ミスや不適切な部品の使用は、水漏れや事故につながる恐れがあります。

以下のポイントに注意しましょう。

① 作業前には必ず止水!

蛇口やパッキンの交換をする前には、必ず水道メーターの止水栓を閉める必要があります。

止水せずに作業を始めると、水が噴き出して床が水浸しになることも。

② 使用部品は認証品(JISやJWWA)を選ぶ

部品を購入する際は、JISマークやJWWA認証のある製品を選びましょう。

これらは安全性・耐久性・適合性が保証されており、トラブルのリスクを大幅に減らせます。

③ 作業後は通水テストを必ず行う

施工が終わったら、ゆっくりと水を流し、接続部分からの水漏れがないかを確認しましょう。

締め付け不足や部品のズレがあると、水がじわじわ漏れてしまうことがあります。


違法工事をした場合の罰則とリスク

万が一、無資格で本来許されない工事を行った場合、水道法により以下のような罰則が科される可能性があります。

  • 罰金
  • 給水の使用停止

また、施工不良が原因で近隣に被害を与えてしまった場合、損害賠償が問われることも。

無資格の工事は、重い責任が伴う可能性があることを、しっかり認識しておきましょう。


困ったときは専門家に相談!

「これは自分でやっても大丈夫?」「軽微な変更かどうかよくわからない」といったときは、迷わず水道局指定給水装置工事事業者に相談しましょう。

多くの自治体では、指定給水装置工事事業者の一覧をホームページなどで公開しています。

「◯◯市 指定給水装置工事事業者」で検索すれば、すぐに見つかります。


【まとめ】正しい知識で安心・安全なDIYを!

  • 無資格でできるのは「軽微な変更」のみ
  • 単独水栓交換・パッキン交換・ホース接続などはOK
  • 配管・止水栓などの工事はNG。違法工事になる恐れあり
  • 認証部品を使い、安全な施工を心がける
  • 不安なときは必ず専門業者に相談を!

今回は「DIYでできる水道工事の範囲」についてお伝えしました。

水回りのトラブルは突然やってきます。

そして、簡単そうに見える作業ほど、実はリスクが潜んでいます。

軽微な変更であれば、無資格でも施工は可能です。

しかしその範囲を超えた工事や、水道設備の構造に影響を与えるような作業は、法律により厳しく規制されていることを忘れてはいけません。

リスクなどを考えて、行動していただければと思います。


ジョンでした。ありがとうございました!

水回りを快適に!

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